植物ノート
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生物分類
Kingdom 界 植物
Phylum 門
Subphylum 亜門 
Class 綱 
Order 目 
Family 科
・"-idae"の接尾辞がつく:Formicidae(アリ科), Hominidae(ヒト科)
・"-aceae"の接尾辞がつく(植物の場合):Rosaceae
・イタリック体にしない
Genus 属
Species 種

開門、アモン
コウモク、カゾクシュ

属名-種小名

[六界説]
細菌界(Bacteria)
古細菌界(Archaea)
----↑原核生物 (Prokaryote [(ˌ)proʊˈkærioʊt] )
----↓真核生物 (Eukaryote [juˈkærioʊt] )
原生生物(Protist):"真の分類群"ではない
植物界(Plant)
菌界(Fugi [ˈfʌŋɡiː] )(LIFE.U30)
動物界(Animal)

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狭義の[植物]
・根,茎,葉に分かれる
・移動することができない
・多くは雌雄同体
・次の4種類に分類できる
①コケ植物
②シダ植物
③裸子植物
④被子植物
動物と植物の違い:エネルギー摂取の仕方
※ミドリムシのような例外もある
※algae(藻、seaweed含む)は植物ではない

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[炭水化物]carbohydrate
・一般式がCx(H2O)yで表される、有機化合物の1種
・糖、グリコーゲン、デンプン、セルロース、デキストリン、ガム

・植物中では、①植物の構造を保持する機能、②エネルギー供給の機能の2つがある ・植物中で、光合成で
光+水+二酸化炭素でつくられる

・次の4種類に分類される
①単糖類monosaccharides
②二糖類disaccharides
③オリゴ糖oligosaccharides
④多糖類polysaccharides
[糖]sugar,saccharides
[単糖類]monosaccharide
:加水分解で、それ以上分解できない単位
水に溶けやすい(極性の高い水酸基を持っているため)
三炭糖triose
四炭糖tetrose
五炭糖pentose
リボース
アラビノース: アラビアゴムや樹液ガムを加水分解して得られる
キシロース: xylo-:木
リボース:核酸(RNA)の材料
デオキシリボース:核酸(DNA)の材料
※核酸:有機塩基+五炭糖+リン酸
六炭糖hexose
グルコース(=デキストロース,ブドウ糖)
マンノース
ガラクトース
フルクトース(=レブロース,果糖)
※→すべて"C6H12O6"の異性体

[二糖類]disaccharide
:加水分解で2つの単糖類を生じる

[マルトース](麦芽糖)
: グルコース + グルコース
アミラーゼはデンプン→マルトースに分解

[スクロース](ショ糖,砂糖)
:グルコース + フルクトース
果物、野菜、ハチミツ

[ラクトース](乳糖)
: グルコース + ガラクトース
乳腺で合成され、哺乳類の乳に含まれる
無色で味がない
[多糖類]polysaccharides
:10以上の単糖類を含むポリマー

[デンプン]starch, amylum
グルコースの貯蔵型多糖
デンプンはアミロースとアミロペクチンの混合物
植物の葉、根、種子に顆粒状で存在(水に溶けない)
※動物のエネルギー貯蔵形態は脂肪
[アミロース]
100~1000個のグルコースが直線上につながったもの(直鎖構造)
ヨウ素液に反応
冷水には溶けない

[アミロペクチン]
グルコースが、枝分かれしながらつながったもの(側鎖構造)
冷水には溶けない
[グリコーゲン]
動物体内でのグルコースの貯蔵形態
肝臓の5%、筋肉の0.5%
アミロペクチンに似た側鎖構造を持つ(側鎖が非常に多い)
細胞膜を通過できない

[セルロース]
グルコースが直線上につながった形態
細胞壁の主原料(すべての植物、多くの藻類、菌類の一部)
いわゆる食物繊維
水に溶けない
ヒトの体内にはセルラーゼがなく、消化できない
木材の50%はセルロース
綿や麻は、ほぼ純粋なセルロース
[デキストリン]
デンプンがマルトースに分解される途中の多糖類

[光合成]photosynthesis
二酸化炭素と水の化合によって、糖(=炭水化物)を生産する過程
①6[CO2] + ②6[H2O] + ③光energy → C6H12O6 + 6[O2]

二酸化炭素 + 水 + 光
糖(ブドウ糖(=グルコース、→デンプン) + 酸素 

[明反応](チコライド腔)
太陽光 + H2O  → ATP + O2 

[暗反応]
CO2 + ATP → グルコース(C6H12O6) + O2

[呼吸]
光合成によってつくった炭水化物からATPをつくる過程
C6H12O6 + 6[O2] → 6[CO2] + 6[H2O] + energy(→ATP)

ブドウ糖 + 酸素
二酸化炭素 + 水 + エネルギー(→ATP)

[蒸散]transpiration
太陽光のエネルギーによって、気孔から水分が蒸発すること
この太陽光によるエネルギーを利用して、道管の水を引き上げる(動物の心臓の役割を果たす)
植物は水を根から押し出すのではなく、葉が水を吸い上げている(花瓶の花)
ただし、根の無機養分の濃度勾配も水をいくらか押し上げている。

★地球上のエネルギーのほとんどが太陽からきている
※原子力と潮汐発電(地球の自転)をのぞく
★二酸化炭素と水から炭水化物を人工的に合成することはまだできない


[化学肥料]
窒素(N) (硝酸イオン)
リン(P) (リン酸イオン)
カリウム(K) (カリウムイオン)


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植物の進化(脈管系・種子・花の三大進化)

緑藻類green algae (海中)
・有性生殖
・植物ではない
・coleochaetophytesとstonewortsが、陸上植物に最も近縁
↓(上陸)
コケ
・最初の陸上生物
・胞子で生殖(精子が泳いで受精)
・根や維管束がない :コケ植物
シダ(脈管系の発明) 
・維管束や根(脈管系)をつくった
→大きくなれた:内部まで水を運べるため(動物も同じ)
→背丈を伸ばせた:強度が増したため
・胞子で生殖(精子が泳いで受精)
→水が必要
裸子植物(種子の発明)
・胞子を放出せず、胞子は花の中にとどまり母体上で配偶体に発達
オスの配偶体:
花粉粒(おしべの中で発達) → 配偶体になってから雌性配偶体を訪ねる
メスの配偶体:
胚嚢(胚珠の中)
→親元(胞子体)に寄生し花粉(雄性配偶体)の到来を待つ
→受粉・受精
→胚を形成し、親から栄養をもらい(胚乳)をもらって種子を形成
・水がなくても受精できる→乾燥地帯への進出
・[種子]:
胚embryo
+初期の生育に必要な栄養分
+種皮(心皮が変化したもの)
・皮による胚の保護(乾燥,腐敗,捕食者からの攻撃)

被子植物(花、果実の発明)
・果実につつまれた種子:
→被子植物の項で後述
※子房ovary(雌しべの一部)が果実に変化する
・花(雌しべのある植物の生殖器官)
→動物による受粉(報酬: 蜜)
・"食べられる"ことによる散布
→動物による分散(報酬: 果実)
※種子はおいしくない(硬くて、まずい)ようにできている
※種子は動物の消化器系を通ることで殺菌され、発芽に適した状態になる
※種子が成熟するまでは、果実はまずい(苦い、酸っぱい)
→成熟すると、レモンは酸味が、キュウリは苦みが少なくなる
※夏と冬の2季性→四季:
春(蜜→動物の活動期)
秋(果実→収穫の季節)
 
※シダ植物、裸子植物、被子植物を合わせて"維管束植物"vascular plants/tracheophytesと呼ぶ

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生殖 維管束 散布 配偶 果実
コケ 胞子 × 水泳 ×
シダ 胞子 水泳 ×
裸子植物 種子 (水泳) ×
被子植物 種子 動物,風 花粉管
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※種子よりも脈管系の方が先に発達
progymnosperms:seedless vascular plants
→絶滅

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[コケ類]bryophyte
・Musci(moss)/Hepaticae(liverwort)
・最初の陸上植物
・細胞が直接水を吸収する(脈管系がないから)
※仮根はあるが水分を吸収するはたらきはほとんどない
・胞子で生殖(精子が泳いで受精)
→水が必要
・雄株,雌株にわかれている
・根,茎,葉の区別がない(根のようにみえる部分は"仮根")
・維管束がない→大きくなれない(内部まで水を運べない)
①セン(蘚)類
②タイ(苔)類
③ツノゴケ類
胞子:
・種子のように栄養の蓄えがない、種皮がない
→寒さや乾燥に弱い
・胞子の段階で親元を離れる
・コケ,シダの多くは同形胞子(雌雄の区別がない)
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[シダ植物]fern
・コケ植物から進化
・葉が比較的薄い/羽状複葉(羽片が集まったつくり)
・胞子(1倍体)でふえる(葉の裏)
胞子→前葉体(配偶体)gametephyte(ハート型)
・水がないと受精fertilizationできない
→湿った場所に生息する

[胞子]:
・種子のように栄養の蓄えがない、種皮がない
→寒さや乾燥に弱い
・風にのって運ばれる
・胞子の段階で親元を離れる
・コケ,シダの多くは同形胞子(雌雄の区別がない)

[前葉体(配偶体)]⇔[胞子体]:
胞子が発芽してハート型の前葉体(配偶体)gametephyteになる
1倍体(n)
造卵器: 卵をつくる
造精器: 精子をつくる →泳いでほかの前葉体の卵細胞と受精

①マツバラン類
②ヒカゲノカズラ類
③トクサ類
トクサ
スギナ(つくし)
※つくしはスギナの生殖器官であり、胞子を飛ばすと枯れる
④シダ類
ワラビ
イヌワラビ
ヤブソテツ
シノブ
ベニシダ
ハナワラビ
ゼンマイ
ウラジロ

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[種子植物]Seed Plants (LIFE.U29)
・種子:胚と生育用の養分を殻でつつむ構造
・被子植物,裸子植物
・花粉pollen(雄性配偶子)によって、水がなくても受精できるようになった
・シダ植物の一部から、雌性の配偶体が母体に寄生
・受精後に種子をつくるようになった

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[裸子植物]gymnosperm
・子房ovaryがなく胚珠ovuleがむきだし→果実がつかない
・大部分が木本(もくほん)
・大部分が単性花(雄花と雌花にわかれる)
・形成層がある
・1200種以下
・雌雄同株が多い:
カバ, アカマツ
・雌雄異株:
イヌマキ,ナギ,カヤ,イヌガヤ,イチイ,イチョウ, ソテツ
①針葉樹Coniferophyta(conifer, 球果植物) : 540種
※まっすぐに伸び、柔らかいために木材に好まれる
マツpine(子葉は多数)
スギ,イチイyew, ネズjuniper, トウヒspruce, モミfir, ツガhemlock, ヒマラヤスギcedar
②ソテツCycadophyta(cycads) : 140種
③イチョウGinkgophyta(ginkgo) : 1種
※ぎんなんの果肉は胚珠の外皮が肉質化したもの
④グネツムGnetophyta :60種
:マオウephedra, welwitschia

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[被子植物]Anthophyta,angiosperm(flowering plant)
・花を咲かせる(花粉pollenと胚珠ovuleの出会いの場)
・[花粉]pollen :
雄性配偶子
精細胞を含む
・[胚珠]ovule :
雌性配偶子
卵細胞を含む (卵細胞 → 胚embryo)
受精後、種子になる
・[子房]ovary:
めしべの根元の膨らんだ空洞部分で受精後、果実になる部分
1つまたは複数の胚珠を格納している 
・花は大部分が両性花(ひとつの花に、雄しべと雌しべを持つ)
・植物の種の80%は被子植物(コケ,シダ,針葉樹でなければ大抵は被子植物)
・がく→ヘタ(ナス,カキ,ピーマン,タンポポの綿毛)
※[がく]sepal:つぼみのときに花をおおっていた葉

子房[ [胚珠 [卵細胞]]]
↓受精fertilization
果実[ [種子 [  胚  ]]]

卵細胞→受精卵→胚[子葉(幼芽),胚軸,幼根)

[果実]
リンゴ、ナシ、イチゴの食用部分は花托
[痩果](そうか)
タンポポ、アザミ、シオン、スゲ、センニンソウ、カシ、ナラ、クリ、シイ
★大きく6つのcladeに分けられる(単子葉類と双子葉類が最大のclades)
①アムボレラambrorella
②スイレンwater lillies
③ダイウイキョウstar anise
④モクレンmagnoliids
クスノキ科
アボカド(クスノキ科),シナモン(クスノキ科)
コショウ科
コショウ(白コショウ、黒コショウ)
⑤単子葉類monocots
⑥双子葉類eudicots
[子葉]catyledon
=カイワレ

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[単子葉類]Monocotyledoneae(Monocot)
子葉 : 1つ
葉:平行脈、細長い
※モンステラのように、単子葉類で網状脈の植物もある
茎:太くならない→形成層がない
根:ひげ根fibrous root(=不定根adventitious root)
→浅く根を張る
※太くならない茎と、根の体を支える構造が関係している
※根の広がり方が、葉脈の形と同じ
維管束vascular:散在配列
・草原は単子葉類が圧倒的に多い
・葉の基部の分裂組織で葉身がつくられる
→上部を食べられても再生できる(牧草)
オモダカ目
ショウブ、サトイモ、オモダカ
ヤマノイモ目
ヤマノイモ(ヤマイモ)
タコノキ目
ユリ目
ヤマユリ、チューリップ
キジカクシ目
アヤメ、ヒガンバナ、タマネギ、アスパラガス、リュウゼツラン、イトラン、ヒアシンス、スズラン
ヤシ目
ココヤシ、ナツメヤシ
イネ目
パイナップル、ガマcattails、イグサ、スゲ、イネ、コムギ、シバ(芝)、トウモロコシ、アワ、ヒエ、ススキ、マダケ、モウソウチク
ツユクサ目
ツユクサ
ショウガ目
バショウ、バナナ、ショウガ、ウコン

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[双子葉類]Dicotyledonena(Dicot)
子葉 : 2つ
葉:網状脈、幅広い
茎:太いものもある→形成層がある
根:主根taproot/ 側根lateral root
→深く根を張る
※太くなる茎と、根の体を支える構造が関係している
※根の広がり方が、葉脈の形と同じ
維管束vascular:輪状配列
・合弁花類と離弁花類に分けられる
キンポウゲ目
アケビ、トリカブト、キンポウゲ、ケシ(アヘン、モルヒネの原料)
アワブキ目
ヤマビワ
ツゲ目
ツゲ
ナデシコ目
ウツボカズラ、モウセンゴケ、ソバ、ホウレンソウ、ナデシコ(秋の七草)、ハコベ、サボテン、ヤマゴボウ、オシロイバナ
ビャクダン目
ユキノシタ目
シャクヤク、カツラ(ハート形の葉→秋に黄色
ブドウ目
ノブドウ、ツタ
フウロソウ目
ゼラニウム
フトモモ目
サルスベリ、ザクロ、ヒシ、ユーカリ
ニシキギ目
キントラノウオ目
ポプラ、シダレヤナギ、ネコヤナギ、ラフレシア、オトギリソウ、
カタバミ目
マメ目
ネムノキ、アカシア、ヒヨコマメ、インゲンマメ、エンドウ、エニシダ、アズキ、ササゲ、ダイズ、インゲンマメ、フジ、ソラマメ、ヒラマメ(レンズマメ)、シソツメグサ
バラ目
ヤマブキ、モモ、ウメ、アンズ、スモモ、ミザクラ(サクランボ)、ヤマザクラ、ビワ、ナシ、リンゴ、ナツグミ、ナツメ、ケンポナシ、ケヤキ、アサ、イチジク、イラクサ、カリン
ウリ目
トウガン、スイカ、キュウリ、カボチャ、ヘチマ、カラスウリ
ブナ目
ブナ科(どんぐり)、ミズナラ、コナラ、クヌギ、カシワ、クリ、シイノキ、シラカバ
アブラナ目
パパイア、ナズナ、アブラナ、タマナ(キャベツ)、ダイコン、ナズナ、ワサビ
アオイ目
ドリアン
ムクロジ目
トチノキ、レイシ(ライチ)、ピスタチオ、マンゴー、カシューナット、レモン、サンショウ
ミズキ目
ハナミズキ、アジサイ
ツツジ目
ツバキ、サカキ、キーウィ、コケモモ、ブルーベリー(菌根)、ヤマツツジ、シャクナ
ガリア目
リンドウ目
クチナシ、アカネ、リンドウ、センブリ、
ナス目
トマト、ジャガイモ、ナス、トウガラシ、タバコ、チョウセンアサガオ、クコ、ホオズキ、アサガオ、サツマイモ、
シソ目
オリーブ、トネリコ、ライラック、キンモクセイ、ジャスミン、ゴマ、ラベンダー、サルビア、ハッカ、シソ、オオバコ
モチノキ目
セリ目
タラノキ、ヤツデ、チョウセンニンジン(オタネニンジン)、セロリ、ニンジン、ドクゼリ、クミン、ウイキョウ、ミツバ
マツムシソウ目
スイカズラ
キク目
キキョウ、アザミ、ブタクサ、ヨモギ、キク、ダリア、コスモス、ヒマワリ、タンポポ
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[双子葉類]のサブカテゴリー:合弁花類,離弁花類

[合弁花類]
アサガオ,カボチャ,タンポポ(頭状花),リンドウ,ツツジ,キキョウ
キク科(キク,ヒマワリ,コスモス,ヒメジョオン)
※タンポポは花弁にみえるものひとつひとつが花

[離弁花類]
ウメ,アブラナ(キャベツ、ダイコン、ナズナ),エンドウ,サクラ,バラ

※アジサイ:がくが発達
※イネ:花びらやがくがない

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[花]flower
[両性花]perfect flower LIFE.U29/U38
・大部分の被子植物
・ひとつの花におしべとめしべがある

[単性花]imperfect flower LIFE.U29/U38
・大部分の裸子植物
・雄花と雌花がわかれている(雄花にはめしべがなく、雌花にはおしべがない)
[雌雄同株](どうしゅ)monoecious:
カバ, アカマツ, トウモロコシ, カボチャ, キュウリ, スイカ, ヘチマ, カラスウリ, クリ
[雌雄異株](いしゅ)dioecious:
イチョウ, ソテツ, サンショウ, ヤナギ, ヤマグワ, ヤマモモ, ポプラ
[めしべ](しずい)pistil
柱頭stigma,花柱(かちゅう)style,子房ovary
[おしべ](ゆうずい)stamen
葯(やく)anther,花糸(かし)filament

[頭状花]
タンポポ、ヒマワリ

[受粉]pollination
・めしべの柱頭に花粉がつくこと
・75%の植物は、受粉を動物(鳥や昆虫)に頼る
・受精fertilizationとは区別する
・花粉は2細胞(tube cell, generative cell)
・花の蜜は受粉者である虫や鳥への報酬

[虫媒]
昆虫が減ったため、果樹園では筆やハケで人口的に花粉を媒介
エニシダ:ハチが花にとまるとおしべが飛び出してハチに巻きつく
[距]きょ
スミレ、ホウセンカ
[鳥媒] 
蜜の生産量が多い(虫よりも鳥の方が大食だから)
ミツドリ(南北アメリカ),ミツスイ(アフリカ),コウモリ
ツバキ,サザンカ
[風媒]
見つけてもらう必要がないので、花が地味
大量に花粉を飛ばす
イネ,スギ,ヒノキ,マツスギ,マツ,クヌギ
[水媒]
オオカナダモ, クロモ


[自家受粉]self-pollination (自花受粉)
たいていの植物は自家受粉しないような仕組みがある
→雌雄異株
→self-incompatibility
自家受粉できる植物もある
・アサガオは、花が咲く前につぼみの中で自家受粉している(閉鎖花⇔開放花)
(交配するさいは、つぼみの段階で雄しべの葯を取り除く)

[他家受粉]cross-pollination

[種子]seed
shoot apex
胚乳endosperm
外皮integument

ドングリは、ブナ科の樹木になる種子

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[根]root
・地面に体を固定する
・水や栄養を土壌から吸収する
・栄養を貯蔵する
[貯蔵根]
サツマイモ,ダイコン,ニンジン
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[茎]stem
・子葉より上方にできる、幼芽plumuleが伸長してできる軸状の部分
・体を支える
・むかご(ヤマノイモ),ジャガイモは茎が変形してできた貯蔵組織

[地下茎]
ジャガイモ,サトイモ,チューリップの球根,レンコン(ハス)、
※ユリ,タマネギ,チューリップの鱗茎は茎と葉が地下にもぐったもの

[胚軸]hypocotyl
・子葉と幼根をつなぐ軸状の部分
・ダイコンの上の方(ひげ根がない部分)は胚軸、下の方は根
・カブの大部分は胚軸(下端が根)
・ニンジンの上部は胚軸
・子葉より上方に伸びる部分は[幼芽]plumule

[維管束]vascular
[道管] 漢字注意!!
・水と無機養分を運ぶ(根→全体)
・水分と無機養分は、下→上の一方通行(蒸散によって水を引き上げる)
・茎の内側をとおる
・葉の上側をとおる
→"ドウウ"(道,内,上)

[師管]
・光合成でつくった糖を運ぶ(葉→全体)
※デンプン(アミロースとアミロペクチンの混合物)は冷水に溶けない
・糖分は、師管をとおって植物体内を上下に移動できる(濃度勾配を利用)
・茎の外側をとおる→アブラムシは師管から樹液を吸う
・葉の下側をとおる
→"シゲゲ(師,外,下)

[形成層]cambium
・細胞がさかんに分裂し、木部xylem, 師部phloemの皮層の細胞をつくり、茎を太くする →タケ、ココヤシ、シュロには形成層がないためあまり太くならない
・裸子植物,双子葉類に見られる
・形成層によって年々太くなる植物を"木"、または"木本(もくほん)"(⇔[草本]herbs)
[木部]xylem
形成層の内側
いわゆる木の幹の大部分を形成する
[師部]phloem
形成層の外側
樹皮の内側の薄い部分

[spring wood]
年輪の、色が薄く、厚く、柔らかい部分
春から初夏に形成される
[autumn wood]
年輪の、色が濃く、細い部分
夏の終わりから秋に形成される

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[葉]
・光合成の場
※アスパラガスは葉が退化し、茎で光合成を行っている
・タマネギ,ユリ根などの球根の多くは葉が変形してできた貯蔵組織
・昆虫や動物などが葉を食べるのは貯蔵されている炭水化物を摂取するため
・ネギの先端は円筒状の葉(外側が裏、内側が表)
・サボテンの葉はトゲに変化した(光合成をする葉はない)

葉のつきかた
[互生](ごせい):節に1つだけつく
[対生](たいせい):節に2つだけつく
[輪生](りんせい):節に3つ以上つく

葉のかたち
[複葉]:ひとつの葉が、完全に独立した部分(小葉)に分かれている
→掌状複葉, 羽状複葉
[単葉]:ひとつの葉が、完全に独立した部分に分かれていない

葉の部分:
[葉柄](ようへい):葉の基部にある軸状の部分
[葉身](ようしん):平面上の部分

組織
[通導組織](維管束組織)
[支持組織]
[表皮組織]
[柵状組織]
葉の上側の表皮直下で縦長の細胞がぎっしり並んだ部分
[海綿状組織]
葉の下側で、細胞があらい網目状に並んだ部分

[気孔]stoma
孔辺細胞に挟まれた、気体(酸素、二酸化炭素、水蒸気など)の出入り口

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●[一年草]annuals
・種子から発芽してから枯死するまでが1年以内の植物
・1年毎に完全に枯れる
→種で冬を越す
・草本

地上部が枯れて、根茎で越冬し、植物体に世代の移行がみられないものは多年草
ex.ヒマワリ,ヘチマ,アサガオ,ホウセンカ,イネ,トウモロコシ,マメ

●[二年草]biennials
・1年目は体が成長
・2年目は花が咲き、実がなる
・草本
ビートbeet, wild carrot

●[越年草](えつねんそう)
秋に発芽。小さな植物で冬を越す
(春になって開花、結実、枯死)

★[ロゼット]
葉を、低く放射状に広げる
・胚軸から葉が出ている
・冬の寒風にさらされない
・太陽に暖められた地面の温度をもらう
ex.ロゼット(<rose)
タンポポ,オオバコ,スミレ,ダイコン
ex.一時ロゼット:ナズナ,ヒメジョオン
ex.アブラナ,タンポポ,エンドウ,ナズナ

●[多年草]perennial
地上部が枯れても、球根や根が生き残り冬を越す
球根bulbs
地下茎rhizomes
球茎corms
塊茎tubers (ジャガイモ)
匍匐茎stolons
ex.サクラソウ,フクジュソウ,ススキ,ハス,ユリ

けで繁殖する植物は少数で、大半は種子も同時につくる
※種子には休眠性というメリットがある
※有性生殖には多様性というメリットがある

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[木][木本](もくほん)

●[落葉樹]:冬がくる前に葉を落とす
・葉が薄い
・葉を落とすことで水分の蒸散を抑え、乾燥に耐える
●[常緑樹]:冬の間も葉をつけている
・葉が厚くしっかりしている
・葉が厚いので弱い光も利用できる
・背の低い木は、落葉樹が葉を落としている冬に光合成ができる

[冬芽](ふゆめ,とうが)
春がきたときにすぐに葉を開き、花を咲かせるための準備をしている
表面には毛が生えていたり、油のような液がついていたりする
●[花芽](かが)
つぼみがつまっている冬芽
●[葉芽](ようが)
小さな葉がつまっている冬芽
●[混芽](こんが)
つぼみと小さな葉がひとつの芽につまっている冬芽
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●[鱗芽](りんが)
葉が小型に変形した鱗片葉(りんぺんよう)につつまれている冬芽
●[裸芽](らが)
葉が小型になった冬芽
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[陽葉](ようよう)
日当たりのよいところで生育した葉
・小型
・厚い
・柵状組織が発達
・光合成速度と呼吸速度が大きい

[陰葉](いんよう)
日当たりの悪いところで生育した葉
・大型
・薄い
・柵状組織の発達が悪い
・光合成速度と呼吸速度が小さい

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[ヘチマ]
・ウリ科(キュウリ、スイカの仲間)
・一年草(種で冬を越す:1年毎に完全に枯れる)
・原産地は暑い地域
・4月~5月にまく
→約一週間で発芽し、芽がでる(双子葉)
→夏に黄色い花が咲く
→秋に果実ができる
・雌雄同株(どうしゅ)の単性花(雄花と雌花に別れる)

・つるの成長
つるの先端が物に触れると巻きつく
ねじれは途中で反対の向きになる
夏:よく伸びる 暖かい日(晴れの日)ほどよく伸びる
秋:実の成長に栄養が使われ、つるの成長(伸び)は遅くなる

・ヘチマの果実
め花が枯れ、めしべの根元(子房)が膨らんで果実になる
若い果実は食べられる
熟した果実からたわしができる
・熟した果実の性質
①茶色くなる
②軽くなる
③中身は丈夫なスポンジ状になる
④黒い種が入っている
※熟した果実を水に漬け,外皮や果肉を腐らせて洗い去り,乾かすとヘチマのたわしができる

・ヘチマ水は薬、化粧水になる

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[春の七草]
セリ(芹)
ナズナ(アブラナ科) p21
=ペンペン草
ゴギョウ(オギョウ)
ハコベラ(ハコベ)
ホトケノザ p13
=コオニタビラコ。茎や葉が上にまっすぐ伸びない
※シソ科のホトケノザという植物があるが、春の七草のホトケノザとは別種
スズナ(カブ)
スズシロ(大根)
これぞ七草
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春の植物
タンポポ(キク科) p18
花は3日でしぼむ
頭状花(小さい舌状花の集まり)
種子のような部分は果実
綿毛(冠毛)
ハルジオン(キク科) 4~8月 p14,24,67
茎が空洞で、葉が茎を抱く
夜になると花が閉じる
多年草、北米産
アブラナ(アブラナ科) p21,173
=菜の花 種子をしぼってナタネ油をとる
スミレ(スミレ科):
濃い紫色の花
花の後ろに「距」とよばれる角状に突き出た部分ある
(みつを貯めている)
サクラ(バラ科)

夏の植物
ヒマワリ
・枝がない
・小さな花の集まり
内側:管状花で、おしべとめしべがある
外側:舌状花で、おしべがなく、めしべだけ(柱頭はない)
・いわゆるヒマワリのタネは"果実"
ダリア
・キク科 p56
・球根植物
ヒメジョオン(キク科) 6~10月
:茎が空洞ではなく、葉が茎を抱いていない
アジサイ

秋の植物
コスモス(=和名アキザクラ):キク科、メキシコ原産
キク
ヒガンバナ 多年草
※お彼岸: 春分と秋分前後の1週間のこと(日本独特の仏教行事)
秋のお彼岸の頃に真っ赤な目立つ花
花が咲いている間は葉がない
夏の間に球根で休眠
基本的に、種子はできない(できても成長しない)
りん茎には毒

[秋の七草]
食用ではなく、鑑賞する植物
萩(ハギ)
尾花(ススキ)
葛(クズ)
撫子(ナデシコ)
女郎花(オミナエシ)
藤袴(フジバカマ)
桔梗(キキョウ)

冬の植物
サザンカ ツバキ科
種子から油がとれる
10月~12月に花を咲かせる
ヤツデ

その他
クヌギ(ブナ科) p73
葉は細長く、ふちがぎざぎざで針状
果実は大きな球形
木炭に利用される
クスノキ(モクレン目クスノキ科)
神社などに大木がみられる
葉を切るとよいにおいがする
昔は木の皮から樟脳をとっていた